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CTスキャンの原理とは?





X線CTの原理とは?

X線検査には、電離放射線ともよばれる電磁波であるX線を使用します。
X線は、波長が非常に短く大きなエネルギーを持っているため、物体を透過することができますが、物体を透過する際に原子の周りを回る電子などにぶつかり、減衰していきます。
(金属のような密度の高い物質では減衰率は高くなる一方で、空気や紙など密度の低い物質では減衰率は低くなります。)
透過する被写体の材質や密度・厚さに応じて減衰したX線を、受光面となるフィルムや検出器が受光することで、被写体内部の状態を白と黒のコントラストで表現することがX線検査の基本原理となります。

X線CTはこの基本原理を応用したものとなります。
X線CT(コンピュータ断層撮影、Computed Tomography)は、通常の透過型のX線とは異なり、複数の透過情報(投影データ、透過画像)をもとに画像再構成と呼ばれるコンピュータでの計算により、被写体の3次元的な物理量の分布を得ることができます。
X線CT画像を得る場合、ハードウェアと再構成アルゴリズムの両方が必要となり、画像データを取得する方法により、そのハードウェアの構成やおよび再構成アルゴリズムも異なることに注意しなければなりません。

X線CTは、3次元的な情報を持つことから、透過撮影では難しい被写体内部の幾何測定や3次元データへの変換など、非常に有用ではあるものの、複数の透過データの取得が必要であり、また複数の透過データを再構成するための計算が必要なため、一般的には透過型のX線に比べると1つのデータを取得するまでの時間が長いという欠点もあります。


装置の構成



X線CTの装置の構成としては、大きく以下の3つになります。

 1.X線管(及び高電圧発生装置)
 2.検出器
 3.回転ステージ等の駆動系ハードウェア

1.X線管(及び高電圧発生装置(Radiography)

X線管は出力する線量に応じて様々なタイプが存在します。
産業用に使用されるX線管としては、焦点サイズが数mm程度のミニ・フォーカスX線管、ミクロン単位のマイクロ・フォーカスX線管、ナノメートル単位と極めて小さい焦点を持つナノ・フォーカスX線管があります。
焦点サイズが大きいミニフォーカスX線管は出力エネルギーが多いため、大型部品のX線CTに適しており、一方で焦点サイズが小さいマイクロ・フォーカスX線管、ナノ・フォーカスX線管は出力エネルギーは小さいものの、画像のボケが極めて少ない特徴を生かして、半導体やチップ部品などの小型製品のX線CTに適しています。

2.検出器(Radiography)

検出器にもさまざまなタイプが存在しますが、産業用X線CTには、LDA(Line Detector Array)センサーとFPD(Flat Panel Detector)センサーが使用されています。
LDAセンサーは素子が線状に並んだ構造になっており、断層画像のみを撮影することができるセンサーです。散乱線の影響を受けにくいためノイズの少ない画像を得ることが可能ですが、被写体をすべて撮影するためには断層画像を何枚も取得する必要があるため、全体をスキャンする場合には長時間の撮影が必要になります。一方、FPDセンサーはテレビのモニターのように素子が平面的に並んだ構造になっています。
一度のスキャンで広い範囲が撮影できるため、LDAセンサーと比べると非常に短時間でのスキャンは可能ですが、散乱線の影響を受けやすく、ノイズのやや多い画像となります。

3.回転ステージ等の駆動系ハードウェア

X線CTでは、被写体を回転させる駆動系のハードウェアが必須になります。
被写体を360°回転させながらX線を照射し、透過情報を検出、コンピュータでの再構成計算を経ることで、X線CT画像を得ることができます。
駆動系のハードウェアの駆動の精度は得られるCT画像の精度やノイズの大きく影響を与え、また駆動する速度は撮影時間にも関係するため、X線CTでは駆動系のハードウェアも重要視されています。

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